中小企業に強い物流コンサルおすすめ3選

多くの企業にとって、物流改革・業務改善は急務です。しかし、物流の効率化を推し進めるだけの余力がない中小企業が多いのが実情です。そんな時は、物流コンサルに相談するのも一つの手です。本記事では、中小企業におすすめの物流コンサルを3社紹介するので、ぜひ参考にしてください。

エスティーアール株式会社

エスティーアール株式会社は、倉庫・物流サービスや貨物運送業を事業としている企業です。物流コンサル分野においても、倉庫活用の提案に強みを持ちます。

業務効率を最大限に活かせる倉庫活用を提案

エスティーアール株式会社は、企業の業務効率を最大限に高めることを目的とした倉庫活用の最適化を支援するコンサルティングサービスを提供しています。同社は日本全国に対応しており、倉庫レイアウトの見直しをはじめ、3PLの考え方に基づいた物流改善を得意としています。

長年にわたり梱包業務や倉庫内作業を請け負ってきた経験から、現場ならではの豊富なノウハウを蓄積しており、その知識を企業の課題解決に活かす提案力を備えている点が大きな特徴です。サービス提供にあたっては、まず実際の倉庫を丁寧に確認し、企業が抱える課題や問題点をともに整理しながら、改善につながる具体的な提案を行う姿勢を重視しています。

現場の状況をしっかりと分析したうえで、作業効率向上や管理体制の強化につながる施策を提示されるため、実践的で効果の高い改善が期待できます。また、物流業界で普及が進む「3PL（サード・パーティー・ロジスティクス）」の導入支援にも注力しています。

3PLは大手企業のみならず中小メーカーにおいても大きなメリットをもたらすとされ、企業が主力事業に集中できる体制を整える上で重要な役割を果たします。同社のスペシャリストが、物流・倉庫管理の最適化を通して企業の成長を後押しする提案を行っている点も強みです。

さらに、多くの中小企業で課題となる倉庫スペースの非効率な活用についても、レイアウト変更や製品の積み方の改善など、実践的で効果の高い方法により解決へ導きます。わずかな工夫で大きなスペースを確保できることが多く、同社では漠然とした悩みを具体的な課題として可視化し、利益につながる倉庫運用の確立をサポートしているのです。

株式会社PAL

株式会社PALは、DXを通して様々なソリューションを提供しています。システム、ロボットエンジニアリング、コンサルティングなど、その事業領域は幅広いです。

3つの視点からコンサルティングを実施

株式会社PALは、顧客企業の物流を単なる機能としてではなく、経営の武器として活用できるようトランスフォーメーションを支援するコンサルティングサービスを提供している企業です。同社は、経営・サプライチェーン・物流現場という三つの視点から体系的なサポートを行い、企業の競争力を高める物流体制の構築を目指している点に特徴があります。

まず経営領域においては「S&OP（Sales and Operations Planning）」の導入支援を行っています。これは、販売側と物流現場側の数値を連動させ、キャッシュフローの最大化につなげるための経営フレームワークです。

物流を単なるコストとして捉えるのではなく、事業運営全体の最適化に寄与する仕組みとして位置づけ、経営と現場を結びつける体制づくりをサポートしています。次にサプライチェーン領域では「DFL（Design for Logistics）」というアプローチに基づき、企業に最適なバリューチェーンの再設計を支援しています。

DFLは、商品企画から製造、物流に至るまで幅広いプロセスを俯瞰し、部門をまたいで課題の根本原因を特定する手法です。同社はこの視点から各プロセスの最適化を行い、全体として効率的で強固なサプライチェーン構築を目指しています。さらに現場レベルでは「QCD（Quality・Cost・Delivery）」の観点から物流体制の改善を行います。

同社は企業ごとの物流哲学に基づき、求められるサービスレベルを明確に定義したうえで、単なるコスト削減ではなく、現場が自らデジタル管理を行えるようにする仕組みづくりを支援しているのが特徴です。これにより、柔軟かつ高品質な物流運営を実現し、自立的に改善を続けられる現場環境へと導いています。

株式会社イー・ロジット

株式会社イー・ロジットは、EC通販の長年の実績をもとに、倉庫DXをはじめとするソリューションを提供しています。物流改革コンサルティングも、数ある事業の1つです。

実績トップクラスのコンサルタントが物流改革をサポート

骨太な経営基盤を築くためには「強い物流」の整備が不可欠であるとの考えのもと、戦略的物流改善において豊富な実績を持つ専門コンサルタントが企業の課題解決を支援しています。同サービスは、企業の中長期経営計画を踏まえた物流の再構築や、製造卸企業におけるEC対応の物流改革、さらにBtoBからBtoCへの事業拡大を目指す物流事業者への支援など、多様なニーズに対応しています。

また、オムニチャネル化に向けた在庫一元管理への移行など、現代の市場環境に即した物流基盤づくりもサポートの対象となっているのです。売上拡大や物流コストの見直しに課題を抱える企業に対し、専門的視点から改善案を提示する体制が整えられている点が特徴です。

コンサルティングの進め方としては、まず初めに電話またはメールで相談を受け付け、企業が抱える課題の概要を把握します。その後、業務内容のヒアリングと物流現場の視察を行い、問題点や物流効率を妨げている要因を明確化します。

そして、視察で得られた考察を基に、構築すべき物流システムや改善スケジュール、コンサルティング費用を含む企画書を提示する流れです。続いて、企画書の内容について企業と十分にディスカッションを行い、実現性や方針をすり合わせながら内容を調整します。

合意に至った後、計画に沿ってコンサルティングが正式に開始されます。開始後2〜3か月以内には報告書が提出され、その内容を企業に対して詳細にプレゼンテーションする流れです。

企業が目指す方向性と報告内容に相違がない場合、成果物が正式に提出されます。そして最終ステップでは、提示された報告書の内容を実現するための具体的な物流改革が実施されます。

まとめ

本記事で紹介した3社は、中小企業における物流改革・業務改善の重要性に応え、実績豊富な物流コンサルティングサービスを提供しています。エスティーアール株式会社は、倉庫活用や3PL導入による業務効率化を支援し、現場のノウハウを活かした実践的な改善提案が特徴です。株式会社PALは、経営・サプライチェーン・現場の三層から物流を戦略的に最適化し、自立的に改善を続けられる体制構築をサポートします。株式会社イー・ロジットは、EC対応やオムニチャネル化を含む幅広いニーズに応え、専門コンサルタントが現場視察から改善施策の実行まで一貫して支援。中小企業の成長を物流面から後押しするサービスが揃っています。